『UNiTiES』感想。

発表されてから期待しまくっていたmewlistさんの『UNiTiES』を聴いて感動したので感想を書いたりしてみました。個人的な感想なので人様が読んで面白味のある文章であることは全く保証しません。スミマセン。
抑えるつもりが結局長くなってしまったので、お勧めレビュー的な(なんだそれ)のが見たい方はサクッと飛ばして最後の方だけで宜しいかと思われます。


比較的暇な週末とは言え、全部書いているとアレですので(今現在)特に気に入っている数曲を中心に、(僕の中で)関連するところへ飛んだりしながら。

あ、その前にジャケ。凄く好きなんですよこのデザイン。やっぱりmewlistさんが自分で描かれたのかな、っていうのをコミケでお会いした時に尋ねようと思っていたのにすっかり忘れていました。ぐぬぬ
印刷物見ると若干色味が違って(コントラストが弱いような?)大人しく見えるんですが、最初にwebで見たときはかなり衝撃的でした。前衛芸術とかはよく解らんのですが、混沌とか矛盾とか、凄いエネルギー(しかし爆発する感じではない)とか、中には何があるんだろうとか、こんなものがアルバムの中身を代表している(ジャケ絵は「顔」である)としたら、或いはこんなものを生み出すのと同じようにして生み出された曲達が収録されているのだとしたら、と思うと楽しみで仕方ありませんでした。
“2009 世界という存在に何故か感動して Unities という今までの感動を集めたアルバムを発表しようとしている”(『UNiTiES』特設ページより)
これが世界か!何か凄い物が詰まっているアルバムに違いないと解釈して期待が高まったのでした。

さて、絵の話が意外と長くなりましたが(先が思いやられる)、先述の通りピックアップして。
ではまずtr.02【sky sea whale】。これはtr.10【UNiTiES】を除けば一番に心に引っかかった曲でした。
この曲に限らず、じっくり歌詞カードを読んだのはこの感想を書き始める数時間くらい前が初めてなので、今回取り上げる曲は割と詞よりも聴いた感じ重視かもしれません。英語曲が多いのでリスニング能力が乏しい僕には歌詞カードの助け無しには部分的にしか歌詞は聴き取れませんでした。先ほど改めて読んでみて「やっぱ歌詞も良い!」と思った曲もあるのですが、脱線が長くなってきましたので戻します。
聴いていて「お!」と思ったのは曲名にもなっている“Sky Sea Whale”の部分と“philosophy”のところ。ここは聞き取れた(`・ω・´) いやだからじゃありませんが。
思わず一緒に歌って勝手に悦に入りたい(願望で止まるはずもなかった)くらいカッコイイのです。『Cocoon』の【Cocoon】(実は『Cocoon』で一番好き)でも思ったんですが、思いっきり歌ってるmewlistさん凄く好きだなぁ。
なんか曲の感想以外の部分が長くなってしまったけど、この曲はホントこの2行が格好良すぎってのが一番言いたかったんです。でも聴けば聴くほど他のトコも格好いい。
“Whale”っていう例えなのか何なのか、これも凄く好きなんですが、そこから導かれるであろう“philosophy”についても、現時点の僕には解釈しきれないので、残念。

次、基本的に一癖ある曲ばかりの中でやっぱり個性的なtr.07【last words】
だいぶ飛びましたね。いや別に前半曲が嫌いとかじゃないんですが。tr.03【silent road】にも触れようと思いますが、これはtr.11のbermei mixと合わせて。
2曲しかない日本語曲のうちの1曲ですが、“いつでも孤独に泣きぬれた”が何故だか凄く心に残ったのが切っ掛けで以後凄く意識して聴くようになった曲です。
まぁそうでなくても全体に使われている効果で耳に残る曲ではあると思いますね。切って繋いだような、何と呼ばれる技法なのか知りませんが、それほど特別なものじゃないハズ。こんなに徹底的にやってるのがあるかはともかく。
その効果でとても人工的、電子的な感じがするんですが、何故だかとても優しくて、懐かしいような。
『Cocoon』の時に初めて感じたんですが、どうしてこうも人工的なのに遥か前からそこに在ったように懐かしいのか。この曲がとても優しいのは歌詞と歌い方も大きく寄与しているとは思います。
いやぁ癖になるなぁこの曲。
ところで歌詞カードで途中が抜けているような?2番(というのか)の前半がごそっと。何か意図があるんでしょうか。誤植かな?

続いてtr.08【beauty wishes beauty】を。と思ったけど戻ってtr.04【breathe】も合わせて。
実は2曲しかないinstrumentalですね。ただ僕の感じたイメージとしては、全体的にvocalも楽器の一部みたいな使い方だなぁと思うので、使っている楽器の種類が違うという感覚なんですが。その話は恐らく後の【silent road】のところで、また。
今プレイリストを眺めてみるとちょうど全体を3等分するくらいの位置に挟まっているので、interlude的な扱いなんでしょうかね。演奏時間も短めですし。そう考えるとtr.01【break】やtr.10【UNiTiES】,tr.11【silent road (bermei mix)】も在るべくしてそこに在るように思えてきました。一枚聴き終わるとなんか映画か演劇を鑑賞した後のような感覚だと思ってたんだ。そういうことか。後で書くこともないかも知れないので脱線ついでに書いておくと、僕の感覚ではtr.01で開幕してtr.10が感動のエンディング、tr.11はアンコールなんですよね。
で【breathe】と【beauty wishes beauty】、どちらも大人しめ(ゆったりってだけかも)のピアノ曲ですが、前者にはなんか思い出みたいな(後ろで鳴ってる何かの所為かも)切なさや虚しさを、後者には強さとか儚さみたいのを感じるような。健気萌え。いやもう全然的はずれなこと言ってそうですけどね。まぁいいか。
【beauty wishes beauty】の方が特に好みです。曲名も含め。

さて、tr.10【UNiTiES】です。最後にとっておこうかとも思いましたが、やっぱりアンコールはエンディングの後なので(?
僕をPREVIEW動画で感動させ、『UNiTiES』購入を即座に確定させた曲です。その前から買う気だったろって説もありますが、若干の不安が吹き飛んだのも確か。正直言えば、当初他の曲では今ひとつコレ!っていうのが無かったんですよね。相当の期待はしていましたが。
アルバムで聴いて改めて思いましたが、例えこの一曲だけのためでも『UNiTiES』一枚買う価値があります。マジで。
特に好きなのはやっぱり“I am a ~”っていうところから。
なんつーfeeling musicだよ。美しすぎる。浄化されてしまう。自分は別に何も成していないのに目から汁が。長編映画を見終わったような感動が。
この部分、歌詞カード見て初めてちゃんと何言ってるか知ったんですが、これがまたたまらんのです。ヒーローになり損ねた男とか。あまり深い意味とかは分からないんですが、子供の頃の夢とか、日々に流されて生きている今とか、それでもまだ、とかそういうのが勝手に僕の中で重なってきてまた目頭が熱く。
そして“UNiTiES”ですよ。
“トイレは、絶対に、確実にトイレなんですが、ただのトイレじゃなくて、男子と女子で別れているのがミソなんだと思っていますよ!”(blogのコメントより)
の意味がようやく解った気がします。
気がしただけかもしれませんが、でもみんな寂しいんだなと思います。人類補完とか言い出しちゃうのも無理ないですよね(最近エヴァのTV放送見た奴)
買う前から一番期待してた曲ですが、今も一番好きな曲です。でもクロスフェードではこの感動まではちょっと分からないかも。是非1曲通して聴いて欲しいですね。

最後にtr.11【silent road (bermei mix)】と原曲のtr.03【silent road】について。
“風呂上がりのハーゲンダッツ”(blogの告知より)きた!つまりそれまでが風呂で、どちらかというと露天風呂なんですが(何が)、またなんと贅沢な。しかしあくまで主役ではない、まさにbonus trackという感じで、流石bermeiさんだなぁと信者発言してみたり。
『UNiTiES』収録曲の大半がヴォーカル曲にも関わらず、僕の感覚ではいわゆる歌物・ヴォーカル曲っていう感じがあまりしなくて、声も楽器も等価というか、歌の入ってるinst.みたいな(何を言っているのか)。mewlistさんのアレンジは全体にそういう印象を受けるんですが、逆にbermeiさんのmixは「ヴォーカル」って感じがしました。普段聞き慣れているものに近いので、受け入れやすかったですね。実は【silent road】はbermei mixから気に入って原曲も好きになったというパターン。
で、bermeiさんも(エロいとかなんとか)仰ってたように思いますが、mewlistさんの歌声ってスゲェ格好いいんですよね。
ちくしょーもう天は二物でも三物でも与えまくればいいさ!
いやそういう話じゃなくて、mewlistさん自身ももっと歌を前に出したアレンジもしてみたらいいのになとか、bermei mixを聴いて思ったりしたのでした。或いはヴォーカリストとしてどっかで歌うとか(はつまり【嘘ップ】か)。ただでさえ同人には男性ヴォーカルが少ないわけですが、こんなストレートに良い声って更に貴重だと思うわけです。まぁ流行りではないかも知れませんけどね。僕の好みなんで(ぁ
それにしても、先日の夏コミでも少しお話させて頂きましたが、あの人のどこからこんな情熱的で格好良い歌声が出てくるのか想像が付きません。いや決してnegativeな意味でなくて、話してると凄く柔らかくて落ち着いた印象の方なので。あのmewlistさんが「よろしくなぁああい!」とか、凄く見てみたい気が。でもライブとかは難しいのかなやっぱり。

最後の最後に。
ピックアップしてとか言いつつ、終わってみると8割方に何かしら触れているような。我慢が足りませんね。
最初に書いた方が良かったかなと思いつつ、最後に「みんなちょっと聞いてくれ。『UNiTiES』お勧めだよ!」という話を。
ゆっくり聴く暇を探しているといつになるやら分からなかったので、取り敢えずエンコードして通学中に聴き始めました。正直言うと、最初の1周目はそれほどピンと来ませんでした。多分理由としては、僕がこの手の音楽に慣れていない所為で聴き方が分かっていなかったことや、初めて聴く曲なのに電車の騒音や微妙なイヤフォンで聴いた所為でちゃんと聴けていなかったかもしれないこと、気分的な問題(後で気付いたんですが、ちょっと疲れた夜の帰り道の方が何故か聴き心地が良いんです)などがあるのではないかと。
しかし1周目の【UNiTiES】で(確かこれも帰り道だった)「なんだこれやべぇええ!」とか思って、全曲聴き終わった後にそのまま1曲目から始めてみたら、どの曲も凄く良かったんですねこれが。その後数日間毎日通学時に『UNiTiES』充でもう何周聴いたやら。聴く度に好きになっていって今ではすっかり依存症です。聴いていない時もフレーズが脳内で再生されて聴かずには居れなくなる禁断症状とか。あと歌いたくなるのも。
僕は特に音楽に詳しいほうではなくて、聴くジャンルもかなり偏っていると思いますが、意外とそういう方も珍しくはないんじゃないかとも思います。特に同人音楽では最近流行っている傾向ではない、ちょっと珍しいタイプの曲が多いように思うので、僕と同じように1周目は慣れない方もいらっしゃるかもしれませんが、もしそうなら2周目聴いてみると世界が変わるかも知れません。更にそこで気に入ったら歌詞カードもじっくり読んでみると尚良し。
まぁこんな話するのもアレですけど、お値段的にも良心的ですし、僕としては先述の通り【UNiTiES】1曲のためだけに1000円(委託だともうちょっとするのか)出したとしても決して後悔しないと思ったりするので、気になったら是非聴いてみて欲しいと思います。

いい加減しつこいですが後書き的な。
さて色々勝手に解釈して失礼なことも書いておりますが、基本的に音楽知識にも乏しいし狭い範囲の音楽しか聴かないので「素人がなんか適当言ってるよ」とかいう感じで軽く流して頂ければ。普段から洋楽とか(っていう言い方も無知を晒してるようなもんですが)も聴くような人ならまた全然違った感じ方をされるかもしれませんね。
にしても久々に長々と感想書いたなぁ・・正味5時間以上はかかったような。『eclipse』の時は休日丸一日かけても書き上がってなかったからまぁ良しとしよう(ぁ
基本的に好きな曲聴きながら文章を書くことが出来ない(聴いてしまうから)ので、これから感想を書く曲を聴き直してから書き始め、途中で気になったら部分的に聴き直したり、という感じで書いていました。書いている最中は禁断症状との戦いでもありました。多少大袈裟ですが。
ちなみにまだ他のCD聴いてません。このペースじゃM3までに半分も聴き終わらないぞ・・・orz
でも他にも楽しみなCDが沢山なのでうはうはしてます。ではこの辺で。

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